ワンコインデコーダ3、ワンコインFLデコーダのCV設定(CV's)
旧Ver(ワンコインデコーダ2)のCV設定については、こちらのページを参照ください。
注意: このページは「ワンコインデコーダ3」「ワンコインFLデコーダ3」のCV値の内容について記載しています。 CV値の書込み、読み出しは、DIRECT、Pagedモードをサポートしているので、市販のデコーダと同様に、通常はプログラム線路で行います。 OPSモードの場合は線路フィダー側での接続になります。ご注意ください。(コマンドステーションにより異なる場合がありますので、コマンドステーションの取扱説明書を確認してください。) Physモードはサポートしていません。 DCS50Kで「AD4」と表示され4桁アドレスを設定するモードでは、本来Pagedモードであるべきところが一部Dirモード等のPageモード以外によるCV設定が行われる場合があります。 このため、CV29が正常に書込みされない場合があります。この場合、CV29を新たに設定(CV設定値38)することで、4桁アドレスが使用可能になります。 本デコーダでの4桁アドレス設定は、CV17,CV18,CV29を個別に設定することをお勧めします。 CVの読み込みに失敗する場合は、何度か操作を繰り返してください。 何度繰り返してもエラーの場合は下記の内容が想定されます。 CVの読み出しはコマンドステーションから読み込みするときの応答として、消費電流の増加で応答しています。 モータおよびライトを短い時間だけONの制御をおこない、消費電流を増やしています。 モータ接続せずにデコーダを使用している場合や、ライトがLED等で消費電流が低い場合応答が正常に認識されず、 コマンドステーション側でCVの読み込み処理に失敗する場合があります。(電流値の目安はDCCの規格上60mA以上となっています。) |
CV項目と値の一覧表
ソフトウェアでサポートしている機能は以下のとおりです。
尚、ワンコインFLデコーダは「右のFLデコーダで有効になるCV列」に「○」がついた機能のみ利用できます。
(同じプログラムをベースとしていますので書き込みはできますがハードウェアがないので、機能しません。)。
CV番号 | 説明 | 初期値 | 詳細 | FLデコーダで 有効になるCV |
||
値(10進数) | 16進 | バイナリ | ||||
CV1 | 2桁アドレス | 3 | 03 | 00000011 | 1~127 | ○ |
CV2 | スタート電圧 | 0 | 00 | 00000000 | 0~255 | - |
CV5 | 最大電圧 | 255 | FF | 11111111 | 0~255 | - |
CV7 | デコーダソフトバージョン | デコーダのソフトVerを示します。例:032(10進)->VER3.2 | ○ | |||
CV8 | 製造会社ID | 156 | 9C | 10011100 | 製造会社IDは156。 (Manufacturer IDを取得しました。) CV8に8を書き込むとCV1~CV30をRESET ※CV書込みのみサポート CV読み出しはできません |
○ |
CV9 | PWM周波数設定 | 28 | 1C | 00011100 | 28 約31.4kHz(初期値) 12 約15.7kHz 4 約7.8kHz 13 約3.9kHz 5 約2.0kHz 14 約1.0kHz 6 約500Hz (上記以外に設定しないで下さい。モータ制御異常になります。) |
- |
CV13 | アナログ線路上で 運転する場合の ファンクションの設定 |
1 | 01 | 00000001 | bit[0]: F0をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[1]: F1をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[2]: F2をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[3]: F3をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[4]: F4をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[5]: F5をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON bit[6]: 未使用 bit[7]: 未使用 |
○ |
CV17 | 4桁アドレス(上位) | 192 | C0 | 11000000 | 4桁アドレス(上位) | ○ |
CV18 | 4桁アドレス(下位) | 128 | 80 | 10000000 | 4桁アドレス(下位) | ○ |
CV29 | デコーダ機能設定 | 2 |
02 |
00000010 |
bit[0]:[0]進行方向「正」/[1]進行方向「逆」 bit[1]:[0]14ステップ /[1]28,128ステップ bit[2]:[0]アナログ運転OFF/[1]アナログ運転ON bit[3]:不使用 bit[4]:[0]スピードテーブルOFF/[1]スピードテーブルON bit[5]:[0]2桁アドレス/[1]4桁アドレス :サポート bit[6]:不使用 bit[7]:不使用 |
○ |
CV30 | 両極性FX専用デコーダモード選択 |
0 | 00 | 00000000 | 0:通常モード F0~F4個別出力 F0:ヘッドライト F1:テールライト F3:入換動力車標識出力 2:両極性FX専用デコーダモード モータ出力端子をF0ファンクション出力として利用します。 モータ接続禁止(F0出力時は常に12V出力となり暴走します。) |
- |
CV33 | スピードテーブル Stop | 0 | 00 | 00000000 | 0以外設定禁止 | - |
CV34 | スピードテーブル Stop(I) | 0 | 00 | 00000000 | 0以外設定禁止 | - |
CV35 | スピードテーブル E-Stop | 0 | 00 | 00000000 | 0以外設定禁止 | - |
CV36 | スピードテーブル E-Stop(I) | 0 | 00 | 00000000 | 0以外設定禁止 | - |
CV37 | スピードテーブル Step01 | 9 | 09 | 00001001 | - | |
CV38 | スピードテーブル Step02 | 18 | 12 | 00010010 | - | |
CV39 | スピードテーブル Step03 | 27 | 1B | 00011011 | - | |
CV40 | スピードテーブル Step04 | 36 | 24 | 00100100 | - | |
CV41 | スピードテーブル Step05 | 46 | 2E | 00101110 | - | |
CV42 | スピードテーブル Step06 | 55 | 37 | 00110111 | - | |
CV43 | スピードテーブル Step07 | 64 | 40 | 01000000 | - | |
CV44 | スピードテーブル Step08 | 73 | 49 | 01001001 | - | |
CV45 | スピードテーブル Step09 | 82 | 52 | 01010010 | - | |
CV46 | スピードテーブル Step10 | 91 | 5B | 01011011 | - | |
CV47 | スピードテーブル Step11 | 100 | 64 | 01100100 | - | |
CV48 | スピードテーブル Step12 | 109 | 6D | 01101101 | - | |
CV49 | スピードテーブル Step13 | 118 | 76 | 01110110 | - | |
CV50 | スピードテーブル Step14 | 128 | 80 | 10000000 | - | |
CV51 | スピードテーブル Step15 | 137 | 89 | 10001001 | - | |
CV52 | スピードテーブル Step16 | 146 | 92 | 10010010 | - | |
CV53 | スピードテーブル Step17 | 155 | 9B | 10011011 | - | |
CV54 | スピードテーブル Step18 | 164 | A4 | 10100100 | - | |
CV55 | スピードテーブル Step19 | 173 | AD | 10101101 | - | |
CV56 | スピードテーブル Step20 | 182 | B6 | 10110110 | - | |
CV57 | スピードテーブル Step21 | 191 | BF | 10111111 | - | |
CV58 | スピードテーブル Step22 | 200 | C8 | 11001000 | - | |
CV59 | スピードテーブル Step23 | 209 | D1 | 11010001 | - | |
CV60 | スピードテーブル Step24 | 219 | DB | 11011011 | - | |
CV61 | スピードテーブル Step25 | 228 | E4 | 11100100 | - | |
CV62 | スピードテーブル Step26 | 237 | ED | 11101101 | - | |
CV63 | スピードテーブル Step27 | 246 | F6 | 11110110 | - | |
CV64 | スピードテーブル Step28 | 255 | FF | 11111111 | - |
CV1 : 2桁アドレス(001~127)の設定方法
例:現在アドレス003であるものを113に変更する場合
CV1 に113を書き込みます。
CV29 に2を書き込みます。(CV29の項目も参照ください)
CV2 : スタート電圧の設定方法
スタート電圧は設定されている値よりスロットル値が低い場合、設定されている値でモータを制御します。ただし、スロットル値が0の場合はモータ制御は0となります。
これによりスタート特性が良くない車両をうまく制御できます。
例:設定されている数値が10の場合
スロットル値が0の場合は、モータ制御は0です。
スロットル値が1の場合は、モータ制御は10です。
・・・・・
スロットル値が9の場合は、モータ制御は10です。
スロットル値が10の場合は、モータ制御は10です。
スロットル値が11の場合は、モータ制御は11です。
・・・・・
※128ステップの場合、スロットル値の実際は0~127です。デコーダ内部ではこれを2倍して0~255段階で処理しています。
CV5 : 最高電圧の設定方法
最高電圧は設定されている値よりスロットル値が高い場合、設定されている値でモータを制御します。
これにより最高速度を抑えたい場合に車両をうまく制御できます。
例:設定されている数値が200の場合
・・・・・
スロットル値が199の場合は、モータ制御は199です。
スロットル値が200の場合は、モータ制御は200です。
スロットル値が201の場合は、モータ制御は200です。
・・・・・
スロットル値が255の場合は、モータ制御は200です。
※128ステップの場合、スロットル値の実際は0~127です。デコーダ内部ではこれを2倍して0~255段階で処理しています。
CV7 : デコーダソフトバージョン番号
このCVの読み出しを行うと、デコーダのソフトウェアバージョン番号が表示されます。
例:101(10進)->VER.1.01
尚、ライトプロテクトはしていませんので、CVを書き込まないようにしてください。
CV8によるデコーダのリセット機能ではこのCV値はリセットできません。Verが不明になるので、書き込まないでください。
Verが分からなくなっても動作上は問題ありません。
CV8 : CVリセット (製造会社ID)
製造会社IDは未取得です。CV8に8を書き込むとCV1~CV30のCV値をリセットし初期値に戻します。
このリセット機能ではCV33~CV64のスピードテーブルはリセットできませんので、CV8によるリセット後CV33~CV64を一つ一つ書き込んでください。
CV8はCV値の書込みのみサポートしており、読み出しはできません。
CV9 : PWM周波数設定
モータ制御するPWM周波数の設定を行います。モーターの動きがギクシャクする場合や、発車時のキーんというノイズが気になる方やコアレスモータ等の場合、周波数を変更してみてください。
ただし、モータードライバのデータシートによると、20kHz以下の周波数の場合、性能が低下する場合があるので、あまり下げすぎないようにしてください。
以下にCV9に設定する値によるPWM周波数の変化を記します。
28 約31.4kHz(初期値)
12 約15.68KHz
4 約7.8KHz
13 約3.9KHz
5 約2.0KHz
14 約1.0kHz
6 約500Hz
CV13 : アナログ線路上で運転する場合のファンクション設定
アナログ線路上で運転する際、ファンクション制御するための設定です。
bit[0]: F0をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[1]: F1をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[2]: F2をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[3]: F3をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[4]: F4をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[5]: F5をアナログ運転時に[0]OFF/[1]ON
bit[6]: 未使用
bit[7]: 未使用
F0はアナログ走行においてもCV29の走行方向(正・逆)の入れ替え設定に応じた制御となっています。
CV17,CV18 : 4桁アドレス(0128~9983)の設定方法
例:現在アドレス256であるものを583に変更する場合
書き込むべき、CV値を計算ツールで計算し、メモしておきます。
メモしたCV値をCV17,CV18に書き込みます。
CV17に194を書き込みます。
CV18に71を書き込みます。
CV29に34を書き込みます。(4桁アドレスの有効化の設定 詳細はCV29の項目を参照ください)
4桁用アドレス計算ツールはこちらから!
尚、アドレス0128はCV17=192、CV18=128 であり、アドレス9983はCV17=230、CV18=255 となります。
CV29 : デコーダ動作設定
CV29ではデコーダの機能を変更できます。
現在のところ、走行方向(正・逆)の入れ替えと、128,28ステップ/14ステップの切り替え、使用アドレスを2桁、4桁のどちらとするか、アナログ運転のON/OFFの機能をサポートしています。
12,28ステップのスピードテーブルはON/OFFどちらに設定してもCV33~CV64の設定内容が制御に使用されます。
CV29のbit割り付けは以下のとおりです。
初期値は2としています。デフォルトでアナログ運転機能をOFFとするのはDCCで運転時に、集電不良が多い場合に、PICマイコンにリセットが走って走行がギクシャクするのを防ぐためです。運転会等でアナログ走行を行う場合は6(2桁アドレス)、34(4桁アドレス)に設定してください。
bit[0]:[0]進行方向「正」/[1]進行方向「逆」 bit[1]:[0]14ステップ /[1]28,128ステップ bit[2]:[0]アナログ運転OFF/[1]アナログ運転ON bit[3]:不使用 bit[4]:[0]スピードテーブルOFF/[1]スピードテーブルON bit[5]:[0]2桁アドレス/[1]4桁アドレス :サポート bit[6]:不使用 bit[7]:不使用 |
したがって、以下の設定で、前後入れ替え、使用アドレスの切り替えが可能です。
(下記の初期値はアナログ運転OFFに変更しました。)
2:前後通常 2桁アドレス <-- 通常はこちらか
34:前後通常 4桁アドレス <-- こちらを設定します!
3:前後入替 2桁アドレス
35:前後入替 4桁アドレス
6:前後通常 2桁アドレス <-- 通常はこちらか
38:前後通常 4桁アドレス <-- こちらを設定します!
7:前後入替 2桁アドレス
39:前後入替 4桁アドレス
CV30 :
入換動力車標識モード,両極性FX専用デコーダモード選択
CV30ではデコーダのファンクション機能を変更できます。
0:通常モード
F0~F4個別出力
1:入換動力車標識モード
F0:ヘッドライト F1:テールライト F3:入換動力車標識出力
2:両極性FX専用デコーダモード
モータ出力をF0で利用します。
モータ接続禁止(F0出力時は常に12V出力となり暴走します。)
入換動力車標識モードはスマイルコネクターへ対応する関係で機能廃止しました。
(ご入り用の方は、ワンコインデコーダ2を製作してください。)
各モードのモータ、ライト類の接続はデコーダの説明ページを参照ください。
なお、入換動力車標識モード、両極性FX専用デコーダモードは128ステップのみサポートします。(28,14ステップ未検証)
CV33~CV64 : スピードテーブル(14、28ステップ時)
CV33~CV64では14、28ステップ時のスピードテーブルを変更できます。
CV33~CV36は停止制御に使用しているため0以外設定禁止です。
CV37~CV64は255段階で速度を指定します。
通常は変更することなく利用されることをお勧めします。