格安に作るファンクションデコーダ
部品代250円で作る簡易DCCファンクションデコーダを紹介します。
基本はワンコインデコーダのデコーダの技術を利用していますので、そちらもご一読ください。
回路図
回路図(pdf)はこちら
回路図です。(ファンクションデコーダ2と変わりはありません)
回路を簡単に説明しておきます。
レールからの電力をブリッジダイオードを介して整流します。電流容量は1Aもあれば十分でしょう。電解コンデンサで平滑し直流12Vを得ます。12Vは青線を通じてライト類に電流を供給する電源になります。3端子レギュレータIC(78L05)を用いてPICの電源となる5Vを得ます。
レールからのDCC信号は33kΩの抵抗を介してPICマイコン(PIC12F683)のGP3端子に入力します。マイコンでソフト処理された信号はGP1、GP2端子に出力されます。各端子の使用方法は次のとおりです。
GP0 F1出力(拡張用)
GP1 F0(逆方向)出力
GP2 F0(正方向)出力
GP3 DCC信号入力
GP4 F2出力(拡張用)
GP5 F3出力(拡張用)
PICの出力はトランジスタ(2SC1815)でスイッチさせライトを制御できるようにしています。
今回はファンクションデコーダとしてF0の逆方向、正方向のみ制御できるようにしていますが、ソフトウェアとしてはF1〜F3(GP0、4,5端子)も動作するように製作してありますので、F0と同様のトランジスタ外部回路を作成すれば動作します。(輝度の高いLEDで電流を抑えればPICで直接ドライブも可能です。)
集電が安定しない車両に搭載すると電源電圧が不安定になりPICマイコンがリセットし、ライト制御が明滅をくり返します(特に走行中)。この場合、5V回路の電解コンデンサの容量をUPさせると改善できる場合があります。
部品表
種類 | 品名、規格 | 数量 | 単価 | 小計 | 備考 | 主な入手先 |
IC | PIC12F683 | 1 | 150 | 150 | 秋月 | |
78L05 | 1 | 20 | 20 | 秋月 | ||
トランジスタ | 2SC1815 | 2 | 5 | 10 | 相当品可 | 秋月 |
ブリッジダイオード | DI1510 | 1 | 19 | 19 | 相当品可 | 秋月 |
抵抗器 1/6W | 1KΩ | 2 | 1 | 2 | 秋月 | |
33KΩ | 1 | 1 | 1 | 秋月 | ||
積層セラミックコンデンザ | 0.1μF | 1 | 5 | 5 | 秋月 | |
電解コンデンサ | 10μF/16V | 2 | 20 | 40 | 高さ5mm小型 | 千石 |
合計 | 247 |
部品表です。特に入手性の悪い部品は使用していないつもりです。247円+雑材料αで余裕で500円に収まると思います。
強いて言えば小型(高さ5mm)の電解コンデンサくらいでしょうか。私は千石電商で購入しました。
部品代は参考です。纏め買いした場合の単価も含まれて降りますので、厳密にはワンコインにならない場合がありますが、ご容赦ください。
ソフトウェア
簡易DCCファンクションデコーダのソフトです。
ソースファイルはMPLABでアセンブルしてください。HEXファイルも置いておきます。書込み方法はこのページを参照してください。
動作しない場合の調整方法は下述いたしますが、自己責任でのご利用をお願いします。当方でのサポートも致しかねます。
すべてのDCC環境で、動作保証するものではありません。
なお、著作権は主張します。無断転載は禁止します。また、商業目的の利用も禁止とします。
尚、ファイルは右クリックし対象を保存を選択して下さい。そのままクリックして保存すると拡張子がtxtになる場合があります。
製作例
まずはユニバーサル基板で試作しましょう。確実に動作するものを作ってから小型化するのが結果的に早道です。
試作に成功したら、車両搭載用に小さく作ってみます。使用する部品は写真のとおり少ないです。
手持ちのユニバーサル基板を小さく切断し組み上げてみました。FL12と比べてみてもわかるようにNゲージにも搭載可能と思います。
普段小さいと思っているTO-92パッケージが大きく感じるから不思議です。
CV設定方法
CV設定方法はこちらのページを参照してください。