Digitrax DSC50Kの修理
当方のDigitraxのDCS50Kがある日、突然、7セグLEDが点灯せず、ボタン類も一切反応しない故障となりました。
このページでは分解レポートと、私が行った修理方法をご紹介します。
ご注意: ・このページでご紹介している製品の分解、修理(改造)を行うと、メーカによる保証、修理が受けられなくなります。 ・本サイトの情報を元にした分解、修理(改造)に関わる破損、傷害等につきましてはご自身の責任のもとでお願いします。 ・ご紹介している方法は一例です。最善の方法とは限りませんので、ご自身でもご検討いただければ幸いです。 ・使用する部品の規格を確認のうえ必要であれば定数の変更等をお願いいたします。 |
まずは分解してみました。
まず、裏返すと四隅にゴムの足がありますので、それを剥がすとネジがでてきます。
液漏れしていました・・・・・
分解してみるとちょっとイヤな臭いが鼻を突きました。
基板をよく観察すると電解コンデンサの底の部分が裂けていて、基板が電解液で汚れているのを発見しました。(上部の防爆弁は開いていないので、最初わかりませんでした)
コンデンサを詳しく紹介しているサイトをみると、やはり、液漏れの報告があるようです。
メーカでも修理してくれるようですが、この際、自分でなおした方が早そうです。
使用する電解コンデンサ
修理に使用する電解コンデンサですが、元々のコンデンサは25V耐圧、2200μFの割には小型(約12×20mm)なため、選定に非常に困りました。
そこで今まで通り実装するのはあきらめて、寝かして実装することにしました。
また、液漏れしては困るので、信頼性の高い日本製から選びました。どのコンデンサにしようか迷ったのですが、この際105℃品の中から選びました。千石で扱っている東信製は直径が16mmぐらいあるので、マルツやサトー電気で扱っている日ケミのKMGシリーズを使用しました。容量と耐圧はもともとと同じにしてあります。大きさは若干大きく12×25mmぐらいです。
直りません・・・
電解コンデンサの修理が終了し、意気揚々に通電してみたところ、7セグLEDが点灯せず、あいかわらず故障状態です。
基板のパターンを観察し、入力している電源を整流しているダイオードの回路の出力電圧を測ると0V。テスターで実装されているチップダイオードの導通を検査すると、どうやら壊れている様子。
どうやらコンデンサがパンクした際に過大電流が流れ、ダイオードも破壊された模様です。
電解コンデンサの故障モードはオープンと思っていいたのですが、ショートする場合もあるようです。
手持ちに良い容量と形状のブリッジダイオードがないので、秋葉原に出向き、ブリッジダイオードを入手してきました。
幸い基板にはブリッジダイオードが実装できるようなリード穴があるので、これを利用してハンダ付けを行いました。とても簡単に実装できました。
復活しました
ブリッジダイオードを修理し、ACアダプタを接続しました。7セグLEDも点灯します。ブリッジダイオードの出力電圧、およびDCS50Kを制御しているPICマイコンの電源ピンの電圧を計測し、問題無いことを確認しました。
無事修理できて良かったです。メーカに出せば数千円で修理という名目で新品に変えてくれるかもしれませんが、それよりも安価(500円程度)に日本製コンデンサで寿命対策もできたので、良かったと考えています。
その他、分解報告しているサイトをご紹介します。